【後編】情報を制限して得た「時間・行動力・満足感」


「見るのをやめた」からが、すべての始まり

前編では、情報に振り回され、思うように動けなかった自分を振り返った。
そこから抜け出すために選んだのは、情報そのものとの距離を取ること。

とはいえ、気合いで見るのを我慢するのは現実的ではない。
そこで僕は、仕組みで「見ない」状態をつくることから始めることにした。

  • SNSアプリを削除
  • 通知をすべてオフ
  • スマホを視界に入らない場所に置く

こうすることで、誘惑そのものを減らすことができた。
反射的に手が伸びる行動も、少しずつ減っていった実感がある。


時間と意識が、徐々に戻ってくる

変化はすぐに訪れたわけではない。
けれど、数日経つ頃から頭の中に空白が生まれたように感じた。

これまでは調べ物をするだけでもSNSを開き、動画やおすすめに流されていた。
情報制限を意識し始めてからは、目的に集中できるようになった。
無駄な寄り道が減り、結果として“余った時間”が増えていった。

その時間をどう使ったか?

  • 筋トレの記録をつける習慣が復活
  • 読書が進み、知りたかったテーマをじっくり追えるようになった
  • ファスティング(断食)を、生活の中に取り入れることができた

以前より明らかに、“自分のために動いている感覚”が増したのは確かだ。


📊 表:情報制限前と後の比較

変化したことBeforeAfter
調べ物の質脱線が多く、結局何も進まない目的に集中できる
頭の中の状態情報が詰まり、判断しづらい考えが整理され、決断が早くなる
時間の使い方SNSや動画に溶けるやりたいことに時間を使える
感情の安定焦り・不安に振り回されがち落ち着きと余裕が生まれる

家族との時間が劇的に増えたわけじゃない。でも──

よくあるストーリーとして、「家族との時間が増えた」という話を見かけることがある。
僕の場合、そこまで劇的な変化は起きなかった。

子育てや家事は相変わらず忙しいし、時間が大幅に空くこともない。
それでも、以前より**“気持ちに余白ができた”**とは感じている。

子どもに話しかけられたときに、スマホを見ながら「ちょっと待って」と言うことが減った。
一つ一つの反応に丁寧さが戻ってきた気がする。

完璧ではないけれど、
目の前のことに集中できる時間が少しずつ増えているのは、嬉しい変化だ。


情報は制限していい。それが、自分を守る行動になる

「見ない」という選択は、ただの我慢ではない。
むしろそれは、“選ぶ力”を取り戻すきっかけになる。

必要なときに必要な情報を取りにいけば、それでいい。
常に受け身で情報を浴び続ける必要なんて、どこにもない。

制限することで見えてきたものがある。
それは、“本当に大事にしたいこと”を選び取れる感覚だった。


🔧 僕が実践している情報制限の工夫

  • SNSアプリはアンインストール(必要なときだけブラウザ)
  • 通知はすべてオフに設定。LINEやメールも1日2回だけ確認
  • スマホの使用時間を記録し、「見すぎ」を可視化
  • 見たくなったら「今、本当に必要か?」と3秒自問するルール

小さな工夫の積み重ねだが、確実に効果があると実感している。


情報に“反応する人生”から、“選ぶ人生”へ

スマホの向こうには、刺激と誘惑があふれている。
かつての僕は、それに反応するだけの毎日を過ごしていた。

けれど今は、少しずつ自分の行動を選べるようになってきている。
行動が変わり、思考が整い、
少しずつ、生活に満足感と自信が戻ってきた。

そして、僕がこの記事で本当に伝えたかったことは──

「反応するだけの自分」から、
情報との付き合い方に“裁量”を取り戻してほしいということ。

どれを見るか、いつ見るかを自分で決められるようになれば、
自然と、満足できる日が少しずつ増えていくから。

もし、なんとなく疲れているなら。
まずは、“見る”を少しだけ減らすことから始めてみてください。